KITASカードが廃止!?注意したい2つのこと

インドネシアで働く外国人に携行が義務付けられている滞在許可書(KITAS)の発行を全面廃止し、新しく導入したオンライン登録システムに一本化したというニュースがありました。

これには現地に住む日本人はみんな驚いたことでしょう。

KITASカードで注意したいことをまとめました。

KITASとは

そもそもKITASとは、インドネシアで働くために必要な就労ビザのことです。

このビザを取得するには、現地のスポンサー企業からの推薦状や、大学卒業証明書などいろいろ必要なものがあります。

KITASとは

インドネシアの就労ビザ『KITAS』とは

2016年1月19日

ただ、近年このKITAS(就労ビザ)の発行基準が厳しくなり、25才以下の若い人材や、大学を卒業していない人は許可が降りなくなってきていました。

KITASを携帯しないと大変なことになる

実際のところ、KITASなしの、VOAビザ、もしくはマルチビザで仕事をしている人もいます。ただこれが見つかった場合は、強制国外退去処分などになります。

また、インドネシア入国管理局やインドネシア警察が取り締まりを強化しており、日本人も拘束されるケースも非常に多くなっています。現地の新聞報道によれば、2015年には約1万人以上の、外国人労働者が、強制国外退去処分になったというニュースもありました。

厄介なのが、現地の取締を装っている入国管理局および警察が、裏金つくりのために外国人がよく集まりそうな場所に強制捜査しにきて、いろいろイチャモンをつけて拘束し、お金を要求することが多くなっています。

これ、正直めちゃくちゃ多いです。わたしが知っているだけで、この数年で数件あるので、表立っていないケースはたくさんあるでしょう。

KITAS不携帯の被害

超有名なケースだと、

①飲食店がジャカルタ中心街に新規オープンした直後に、厨房に強制捜査しにきて、厨房にいた日本人全員、強制退去処分になった話は、多くの日本人が知っている話です。

②またあるメーカーでは、会社設立して就労ビザの期限が半年で切れるから更新の申請をしていたにも関わらず、インドネシア特有の遅延により、一時的に就労ビザが切れてしまい、到着ビザでオフィスにいたところ、スマホカメラを撮影しながら警察3人組に拘束され、現金だと足がつくから、iPhone5台(当時約40万円前後)を要求されたという話や、

③就労ビザを保有しているにも関わらず、不携行状態で、日本人がよく行く居酒屋エリアのエッチな店でどんちゃん騒ぎをしていた日本人が、その店に入国管理局が強制捜査しにきて、パスポートはあったにも関わらず、KITAS不携帯ということで、約110万円を要求されたという話や、

④日本からのVOAビザでインドネシア出張していた不動産関連の人が、現地の日本人と仲良くなって、その人が経営に携わるある機材メーカーの工場に見学に行った時に、工場に警察がいて約30万円を要求されたけど、実はその経営に携わる人という日本人は詐欺で、警察とはグルだった。なんて話まで、

KITASに関する話はあまり表に出ませんが、非常に厄介なものということはわかっていただけたのかと思います。

日本大使館でさえ、こんな発表をしているぐらいです。

昨今、入国管理局の担当官が企業の現場検証、監督、査察のため、頻繁に日系企業等を訪問しています。その際、出 入国管理官によっては、適正な滞在許可を有する外国人であっても、パスポートと暫定居住許可証(KITAS)双方を原本で提示することを求めることがあり、例えばKITSは原本であってもパスポート原本を所持しない場合「罰金」という名の高額な金銭を要求、または身体を拘束するという事例が報告されています。日本大使館として、不当な対応に対しては随時当局へ申し入れを行ってきておりますが、かかる事案が未だ発生している状況にあります。

引用:日本大使館 KITASの携行について

KITASカードが廃止になる

そんな厄介なKITASカードですが、廃止になってITASのみになるというニュースがありました。

コンサルティング会社のジャパン・アジア・コンサルタンツ(JAC)によると、インドネシア移民局総局は、今年2月に試験的に開始された新規ビザ取得者対象のITASオンライン登録の結果を成功とみなし、全てのKITAS(Kartu Izin Tinggal Terbatas=暫定滞在許可証)の発行を廃止しオンラインシステム登録のみとするITASエレクトロニック(ITASオンラインより改称。Izin Tinggal Terbatas Elektronik=電子暫定滞在許可)を本格的に施行することを決定したようです。

南ジャカルタのイミグレ局ではすでに新規ビザ、KITAS更新ともに上記ITASエレクトロニックでの登録が開始されており、従来のKITASは発行されなくなっているとのことです。

参考:NNA Asia

このニュースを見て驚いたのは、現地で生活する日本人でしょう。わたしもビックリして、現地のエージェントを通じて確認したところ、南ジャカルタの入国管理局ではKITASカードが廃止になっているようです。

これで現地に混乱が発生するのは間違いないですね。これで日本人のよくわからないエージェントが出現して、日本人を騙すなんてこともまたあるのでしょう。

注意したい2つのこと

1、KITAS不携行で裏金を要求されるのはなくなるのか?

なくならないでしょう。

なくなるはずが無いと思います。ジョコウィ大統領になってから汚職は減ったという人もいますが、わたしたち日本人は狙われています。

ラマダン前の時期とか、絶対にこの類の話はありますし、年々被害金額が高騰していることからも、ざまざまな手段でアンダーテーブル(裏金)はあるでしょう。

インドネシアの祝日に当たる前には、繁華街などで目立つ行動はしないようにしましょう。

ラマダン前は特に注意が必要です。

そもそも就労ビザを取得し、延長申請は1ヶ月前では間に合わないことを理解し、早めに対応しましょう。

そしてやはり、パスポートと就労ビザは常に肩掛けカバンに入れて、常に肩掛けカバンを持ち歩き、携行することが最も大事です。

2、本当にKITASカードはなくなるのか?

そもそもこのニュースは事実だと思いますが、本当にこれが実行されるか?と言われると、疑う日本人は多いでしょう。いままで何回こういう報道があった半年後に、撤回されたということがあったでしょうか。

KITASの取得条件にインドネシア語試験を導入する話や、ジャカルタのコンビニでアルコール販売を禁止する話や、外資100%の飲食店が進出可能になった話など、政府機関が発表した内容が、撤回や変更があるのが当たり前なのがインドネシアです。

そういう国だということを理解しないとストレスが溜まるばかりです。

KITASカードで注意することをまとめると

KITASが廃止になるようですが、これがまた撤回になる可能性もありますし、また裏金目的の強制捜査や覆面捜査がなくなるとは思えません。

現地に住む日本人(外国人)にとっては、このニュースはとても気になるところです。

いずれにしてもあまり目立ちすぎる行動は控え、インドネシアで危ないと言われる祝日前は、できるだけパスポートと就労ビザは常に肩掛けカバンに入れて、常に肩掛けカバンを持ち歩き、携行するようにしましょう。

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